戦後77年 慰霊の日~代表~
今年もまた、沖縄の梅雨明けと同じ頃に忘れてはいけない日がやってきました。
今日6月23日は沖縄では「慰霊の日」として沖縄戦で亡くなった方々を追悼するとともに世界の恒久平和を願う日です。
このブログでも、毎年、沖縄出身の団員が慰霊の日について記事にしてきました。
忘れてはいけない日
この時期になると沖縄では慰霊の日に関連した特別番組がたくさん放送されます。
戦争の話はしっかりと後世に語り継いでいかなければならないと思いますが、戦争体験者は過去の辛い思いを蘇らせたくないからなのか、なかなか話をしてくれません。
それは89歳になる私の母親も例外ではありませんでした。
これまで戦争の話を一切してこなかった母が、数年前、急に戦時中の話をしてくれました。
10代前半に戦争を体験した母は戦火を逃れる為にフィリピンに疎開したこと
疎開先での生活も全く安全ではなかったこと
疎開先でも食べ物は無く、家族の生命さえも脅かされる状況だったこと
疎開中に家族がバラバラになるなど壮絶なことがあったこと
安否がわからない兄弟と再会するまでに何年もかかったこと
急に話し始めたことに凄く驚いたと当時に、こんなにも身近な出来事だったことに衝撃を受けました。
どうして今まで話をしてくれなかったのか尋ねたら、やはり『ずっと心の奥底に秘めていて誰にも話したくなかった』と言いました。
戦争体験を人に語り継ぐことは、過去の嫌な出来事を思い出さなければいけない、とても辛いことだと感じました。
戦争の実体験を聞くことで、今まで以上に戦争の卑劣さや悲惨さを知り、戦争は決して起こしてはいけない愚かな行為だと思っています。
沖縄には「ひめゆりの塔」や「平和祈念資料館」など戦跡や平和について学べる施設が数多くあります。
キレイな海、澄んだ空気を求めて観光に訪れた際には、是非、歴史的な施設にも足を運んでみてください。
第二次世界大戦後77年経った今でも、世界中の様々なところで紛争が続いています。
何度同じ過ちを犯しても戦争は無くならないものなのでしょうか?
テレビやインターネットを通して、リアルタイムで戦争の悲惨さを目の当たりにしてもどうすることもできない虚しさ
戦争が起こった時の“自己防衛のため”と好都合な解釈の大義名分を添えて防衛費を上げるような政策があって良いものか?
戦争が起こった時のことを考えるのではなく、起こさないためにどうすべきか・・・個々の無力さを痛感しております。
当時の沖縄県民の4人に1人が沖縄戦で亡くなりました。
その悲劇を繰り返さないためにも、戦争が起きないような世の中にしていかないといけません!
戦争を経験した方々の教訓を活かし、人々が相手を思いやり平和に過ごせる世界になることを切望いたします。
沖縄戦で亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。