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昇龍祭太鼓の魅力

こんにちは、昇龍祭太鼓 初代団長の吉越です。

今日は団体を立ち上げ、引退した私だから言える話をしてみたいと思います。

琉球舞団 昇龍祭太鼓はたまに他の創作エイサー団体と間違われてしまうことがあります。

その他の創作エイサー団体というのは・・・琉球國祭り太鼓です。

それもそのはず、もともと琉球舞団 昇龍祭太鼓は琉球國祭り太鼓 東京支部から独立した団体で、どちらも創作エイサー団体なのでどこか似てしまうところがあるのでしょう。

今回は「琉球舞団 昇龍祭太鼓」と「琉球國祭り太鼓」ってどう違うの?という違いについて説明しようと思います。

 

世界に広がる琉球國祭り太鼓

昇龍祭太鼓の前身団体である琉球國祭り太鼓の本部は沖縄にあり、沖縄市で1982年に結成されました。

世界中に支部があり、現在の会員数は2500名もいるそうです!

沖縄から世界中へ飛び出て創作エイサーを広めていますが、東京に支部が出来たのは1996年のことです。

我らが昇龍祭太鼓の代表 水野順一郎が初代東京支部長として、東京に支部を発足しました。

その当時の事は2017年01月24日の記事「記念公演」で紹介していますのでご覧ください。

東京支部の結成により関東での活動が始まった琉球國祭り太鼓はその後、神奈川や埼玉など関東の各県にも支部展開を広げていきます。

しかし、組織が大きくなっていくにつれ目指していく方向性に違いができ、やがて昇龍祭太鼓として独立する動きが出てきました。

 

量の琉球國祭り太鼓・質の昇龍祭太鼓

もともとが同じ団体だったので似てしまうところがありますが、明らかに違う点が存在しています。

それは「量の琉球國祭り太鼓・質の昇龍祭太鼓」ということです。

先述の通り、琉球國祭り太鼓は2500名の会員と58箇所の支部により、大人数で活動しています。

量の琉球國祭り太鼓

これほど大人数のエイサー団体は他には無く、大人数ゆえの迫力が魅力的な創作エイサー団体です。

しかし人数が増えるにつれ、末端のメンバーのモラル低下や、統一した想いが伝わらなくなるなどの問題が生じることがあります。

昨日の水野さんの記事でもあったように、団体にもよりますが、大人数が故に目が行き届かないという場面も出てきます。

支部が増えるにつれて関東地区長になった水野さんはただ人数が多ければそれで良いのか?と疑問に思っていたようです。

その疑問を琉球國祭り太鼓の代表にぶつけたところ、「質の向上より、量が一番大事」という返答だったため、方向性の違いが明らかになり、昇龍祭太鼓独立へ動き出すこととなりました。

この辺りのお話は2017年02月7日の記事「祝☆結成7周年☆」で記載しておりますので、詳しく知りたい方はご覧ください。

 

質の向上を目指す昇龍祭太鼓

昇龍祭太鼓は1団体でエイサー演舞するにはごく普通程度の人数ではありますが、量よりも質を大切にしています。

伝統的なエイサーも創作エイサーもどちらも集団演舞であり、集団演舞である以上は全員が一糸乱れぬ動きをしていることが最も美しく、魅力的であると考えます。

昇龍祭太鼓は所属しているメンバー全員で常に質を向上させ、観客を魅了する演舞により感動を生み出す方針で活動しています。

そこで、質を向上させるとはどのようなことだろうかと考えていた時、気付いたことがありました。

演舞中に撮影された写真を見ていると、シャッターを切られたその瞬間が写された写真で全員のポーズがしっかりと揃っています。

昇龍祭太鼓_群舞

体の向き、バチの位置、バチの角度、太鼓の角度、バチを持つ手の角度など細かいところが揃っています。

これこそが質の高い演舞を目指した団体だけが得ることのできる一瞬だと思います。

もちろん毎回このように揃っているわけではありません。

この写真がたまたま揃っていただけだったかもしれません。

しかし、毎回このように綺麗に揃っているくらいの演舞を目指し、練習に励んでいます。

 

団体による特色の違いが楽しい創作エイサー

私は2003年に琉球國祭り太鼓の迫力に魅せられ、入部。

東京支部副支部長として活動中に団体独立の動きとなり、昇龍祭太鼓の初代団長に就任しました。

初めてエイサーを見たのは新宿エイサーまつりで、当時はあまりの大人数にAチーム、Bチームと2チームに分かれて出演するくらいの人数でした。

それほどの大人数で一斉に叩かれる大太鼓はとても迫力があり、虜になりました。

今は引退して裏方や脇役、サポートメンバーとして活動していますが、団体結成時に質の高い団体を目指していこうと決めた方針を後輩たちが守り、引き継いでくれています。

両方の団体に所属した経験がある私としては、初めて見たときの大人数の迫力は忘れられませんし、引退して客観的に演舞を観た時、昇龍祭太鼓の動きの揃った演舞も迫力があり、魅力的なものだと思いました。

どちらも似たような団体と思われがちですが、それぞれに異なった特色があり、その違いを楽しむのが創作エイサーを観る楽しみだと思います。

同じイベント内で両方の団体を見た方はそれぞれの特色の違いを実際に目で見てもらい、これからエイサーを始めたいけれど、どの団体に所属しようか迷っている方はこのような違いにも着目し、自分の目指すものに合う団体を選ぶ事が大切だと思います。

 

質を高めながらも量も増やしていく昇龍祭太鼓

「量より質」とはいうものの、やはり集団演舞である以上、量も多い方が魅力的です。

そこで、昇龍祭太鼓も支部展開をしており、現在は昇龍祭太鼓旭川支部昇龍祭太鼓タイ支部が正式な支部として活動しています。

各支部には東京本部から直接指導員が現地に行き、東京の本部と変わらない質を保つよう指導しています。

琉球國祭り太鼓でも各支部を統一するための演舞指導はありました。

しかし、各支部の代表数名が沖縄の本部に行って習い、習ったことを各支部へ持ち帰ってまた教えるというスタイルで、各支部員は間接的に指導されることになります。

昇龍祭太鼓は指導員が支部のある現地に行くことにより、所属する支部員全員が本部の指導員から直接指導を受けることが出来ます。

昇龍祭太鼓_群舞2

これが支部展開をしていても本部と同じ質を保つことが出来る秘訣です。

これから益々活動の幅を広げ、大人数でも質の高い昇龍祭太鼓を目指していけるよう、私も陰でサポートし、応援していきたいと思います。

初代団長 吉越 崇晃

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