おとーり
- 2017年11月10日
- テーマ: 離島のお話
11月10日。
今日は何の日?
ブログのネタを探すために調べてみました(笑)
そしたら今日は「断酒宣言の日」なんですって。
全日本断酒連盟(という連盟があることにもビックリ!)の結成記念大会が1963(昭和38)年のこの日に行われたことが由来だそうです。
また、11月(November)を「もう飲めんばー」、10日を「酒止(十)まる」とした語呂合せでもあるとのこと。
ま、うちの団体には縁のないお話です( ̄∇ ̄)
お酒のお話
昇龍祭太鼓は創作エイサー団体。
エイサーといえば沖縄。
沖縄といえばオリオンビールと泡盛。
昇龍祭太鼓には泡盛部のメンバーも在籍しています。
そのお話はまた後日紹介しますが、、、
今日は宮古島に5年住んでいた自分が、宮古島のお話を少ししたいと思います(笑)
宮古島の文化!?
宮古島+お酒。
宮古島に行ったことがある人ならきっと知っている。
この2つのワードから導き出される言葉。
それが「おとーり」
ま、簡単に言ってしまえば、島独特のお酒の飲み方です。
もともとは、貴重なお酒をみんなで平等に飲む為に始まったと言われています。
まさに博愛精神(←このお話もまた別の機会に)
簡単におとーりの作法をご紹介。
~おとーり~
※準備※
大き目のピッチャーに泡盛の水割りを大量に作る
小さめのグラスを用意する
準備が出来たらスタート!
①参加者の中から一人、親を決める(大抵は飲み会の主催者、もしくは上位の人)
②親が口上を述べ、グラスに注いだ酒を飲み干す
③親は同じグラスに酒を注ぎ、隣の人に渡す
④グラスを渡された人は、黙って全て飲み干す
⑤飲み干したグラスは親に返す
⑥親はまたグラスに酒を注ぎ、次の人に渡す
⑦これを全員に対し繰り返す
⑧全員が飲み終えたら、親は感謝の口上を述べ、最後にもう一度グラスの酒を飲み干す
⑨次の親を指名して、②に戻る、、、
恐るべし(笑)
要約すると、全員が順番に1杯ずつお酒を飲み、それが何周も続くというのがおとーりです。
5人居たら5周、10人居たら10周します。
親は2杯飲みますから人数+1杯は確実に飲む事になります。
全員が1回ずつ親をやったら終わり、、、
のはずなんですが、2回転、3回転と続く事も。
人数が多いと時計(豊年)まわりと反時計(大漁)まわりで2人同時進行する事も。
恐るべし、宮古島文化。
これ、明確に終わりのルールはありません。
しかも宮古島の飲み会は、場がしらけるのを避ける(話を中断させない?)ため、先に帰る場合「帰ります」の声掛けはしません。
気付いたら人数が減っています。
なのでこの「おとーり」は、酒が無くなるか、人がいなくなるか、全員つぶれるかまで延々続きます(笑)
私みたいに飲めない人の分は、親のおとーりグラスと自分のグラスを合わせて乾杯すれば、親が飲んでくれます。(ローカルルールかも?)
居酒屋で飲んでると、たまに隣の席の知らない人からグラスが回ってくる事も!
当然、あんまり体に優しい飲み方ではないので、
「おとーり文化を廃止しよう!」
という会合が開かれた事もあったと言います。
でもその席でおとーりがまわってたという、笑い話があるほど。
昇龍もそうですが、宮古島もきっと今日のこの「断酒宣言の日」もどこ吹く風で楽しい宴が繰り広げられているんだろうなぁ、と懐かしくなってしまいました。
島には可愛い「おとーりグラス」も売っているので、探してみてくださいね。